雛の節句の生命賛歌を意識した配色をまとめてみました
3月3日は「上巳(じょうし)の節句」。
現在では「雛祭り」として親しまれていますが、もともとは季節の変わり目に身を清め、厄を祓う行事として行われてきました。
雛祭りに供えられる菱餅には、桃色・白・緑の三色が見られます。
この三色には、それぞれ意味が込められているとされ、
- 桃の花
- 残雪
- 若草
を表すともいわれています。
厳しい冬を越え、雪の下から若草が芽吹き、その先に桃の花が咲く。
そこには、日本人が古くから大切にしてきた春の訪れと生命の循環が表現されています。
今回の配色では、雛祭りに込められてきた
「厄除け」
「健やかな成長」
「新しい季節の始まり」
という願いを、伝統色の組み合わせで表現できないかと考えてみました。
桃花色
桃花色は、その名の通り桃の花を思わせるやわらかな紅色です。
3月3日の雛祭りは「桃の節句」とも呼ばれ、古くから桃の花を飾り、健やかな成長を願う行事として親しまれてきました。
桃には邪気を払う力があると考えられており、節句の行事とも深く結びついています。
この配色では、春の訪れを告げる桃の花と、子どもたちの健やかな成長への願いを表す色として取り入れました。
白(しろ)
白は古くから清浄や潔白を象徴する色として扱われてきました。
神事や祭礼の場面でも用いられることが多く、日本人にとって特別な意味を持つ色のひとつです。
雛祭りの菱餅では、白は残雪を表すとされています。
冬の名残を感じさせる雪は、一見すると生命の気配が感じられません。
しかし、その雪の下では春を迎える準備が静かに進んでいます。
この配色では、春へと移り変わる季節の中で、新しい生命を育む土台としての役割を持たせています。
今様色や萌黄色をつなぐことで、配色全体に清らかさと落ち着きを与えてくれる色でもあります。
萌黄色(もえぎいろ)
萌黄色(もえぎいろ)は、芽吹いたばかりの若葉を思わせる鮮やかな黄緑色です。
「萌える」という言葉には、草木が芽吹くという意味があり、その名の通り春の生命力を象徴する色として親しまれてきました。
雛祭りの菱餅では、邪気を払う力があるとされた蓬(よもぎ)の色に由来するといわれています。
蓬は古くから薬草としても利用され、人々の健康を支えてきました。
そのため萌黄色には、単なる若草の色だけではなく、健康や成長への願いも込められています。
この配色では、春の訪れと未来への希望を表現する色として取り入れました。
配色として
桃花色の華やかな桃の花。
白の清らかな残雪。
萌黄色の瑞々しい若草。
この三色を組み合わせることで、雛祭りに込められた春の情景を表現してみました。
雪の下から若草が芽吹き、その先に桃の花が咲く。
そこには厳しい冬を乗り越え、新しい季節へと向かう生命の力強さが感じられます。

